甘いもの全般が苦手だ。気を集中させて食べないとオエッとなるので頑張って食べないといけない。
でも一度だけ不思議なことがあった。
6年も前になるが、姪が小学校に上がるか上がらないかの頃、義姉に手伝ってもらってケーキを焼いたことがあった。私の分もあってちゃんとカットしてお皿に載せて持ってきた。
それで、そのとき私は全部おいしく食べたのだ。
食べないと悪いなとか義務感からでもなく、本当においしいと思って瞬く間に平らげた。
公平に見て、プロの菓子職人が作るケーキより子どもが家で作ったケーキのほうがおいしいということはないだろう。今でも不思議に思うけど、あれは「可愛い姪が作ってくれたケーキ」という状況が、無意識のうちに味覚を曲げたんだろうかと思う。