ねことこども
ところがそんな我らがりんの不条理女王の座が大きく傾く日がやって来た。
姪(当時5歳)の襲来です。
これがたいへんおもしろい。
りんが緊張するんですよ。
なにこの人・・・!アタシに何する気?!
べつに毛を逆立てるとか、噛んだり引っ掻いたりとかするわけじゃない。
ただ姪が、自分の体を撫でているのを見てるだけ。
これがまず、私達ではありえない反応なわけです。
私や姉が撫でた場合、反応なしか(「触らせてやるよ」って感じで流す)
きもちよくて体反転させたり人の手を巻き込んで丸くなったりする。
私らも突然りんに抱きついたり、耳を裏返したり足掴んだりちょっかいをかけるけど、
そういうのと姪とは違うんだろうな。
予測できなさすぎ。
ああいうのは、なんでわかるんだろう。
私や姉なら危害は加えないだろうと高くくって弛緩してるけど、姪は何されるか予想がつかんから常に緊張してる。
人間は怖くないけど、人間の子供は怖いらしい。
怖いというより、人間は自分の庇護者で、人間の子供は自分と立場が同じと思ってるんだろうか。
というのも、
私らがいくらりんに呼び掛けてもウルセーなーというめんどくさそうな反応しかしないくせに、
姪が名前を呼ぶと返事するんですよ。これは家族一同ビックリした!
私も最初に話を聞いたときはただの偶然じゃないかと思ったけどほんとだった!
「りんちゃーん」
「にゃーん」
「りーん」
「にゃあああ」
「りんー」
「にゃー」
なんで!?
子供の声の周波数が猫のそれと似てるからじゃないかとか思うけども、ヤツら通じ合うなんかがあるんじゃねえかと疑ってしまうわけです。
奇しくも両者共に平成十年生れでそりゃあ話題も合うはずさ。
猫なんか一生理解できねえ・・・と思ってたけど
姪だってもう来年から小学生だし、会話もだいぶわかりやすくなると思うんだ。
そう思うと猫が今までより身近に感じられるというものです。
いや、まあ子供と違って猫は一生猫だから話はワカランけどもさ。