さいきん買った本

なんか色々書きたいことがあったような気がするけど結局どれから手をつけていいかわからんうちに時期を逸してもーたよね。
エイトふくいはめっちゃ楽しかったです。サンドーム福井はやっぱ見やすくていい会場だな!
で、私が行った次の日の公演がヨコヒナ爆弾ですかそうですかorz

                          • -

自分は本を沢山買うほうではないんだけど、最近立て続けに単行本を買ったのでメモ。完全自分用。


今日買ったのは「とめはねっ!」5巻。ちきしょうやっぱうまいなあ。加茂ちゃん萌え。
その前が「PLUTO」8巻、「おおきく振りかぶって」12巻、「ファンタジウム」4巻。
おお振りを買った次の日、用事があって友人宅へ行ったらテーブルの上にちょんと置いてあった。
今日買ってきたばかりでまだ読んでないの!と言うので、
やーでもまさかあそこで代打モモカンってのは意表を衝かれたわーって言ったら、ええっ!?本当に!?と驚かれた。本当なわけないだろ。
ファンタジウムは今年になって知った作品。
本屋で「今このまんがが売れてます」的なコーナーで聖☆おにいさんの隣に平積みしてあった。
まさかの杉本亜未
その時点で3巻まで出ていて全部読んだ。
杉本さんの漫画はアニマルX完全版が出た頃から読み始めた。
というか、その頃私は雑誌LaLaの本誌からDXから臨時増刊からすべて購読していて、その中の一冊に「スパングルトレジャー」が掲載されていて、それで初めて読んだ。
扉のアオリが確か「マイナーの女王!」とかで、いや意味がわかりませんが……と思いながら読んだ覚えがある。
そしたらなんでか何度も何度も読み返してしまう作品だった。で、その時の杉本さんの最新の本がアニマルX完全版だったからとりあえず買った。
まんがでもなんでも、一番おもしろい作品とかはないと思ってて、それぞれにおもしろいんだから一番とかつけようがないと思っている。
それでも、友達との話の中で「最近おもしろい本あった?」とか「近年で一番おもしろかった本は?」とかなにげなく聞かれることがあると、私はけっこう長い間「杉本亜未さんの『花まつり*1」と答えていた。
長い間言いすぎて、自分でも「すぐに取り出せるように懐に忍ばせていて訊かれるたびに取り出して人に見せてるだけじゃないか?」と思い始めていた。自分の中のこの作品の価値を自分で安くしているんじゃないか?私は「花まつり」を読むのをやめた。
それを今年になって数年ぶりに読んだ。
当時から思ってたことだけど、やっぱり特に珍しい話でもないし絵が綺麗なわけでもない。緻密に練られた物語だとも思わない。
それでも何度も何度も読み返してしまうのが不思議な作品だった。



「かゆかろう ノミとシラミの数ときたら――」
「イエおかまいなく 大丈夫です」
「なぜ刺されぬ」
「いい按配に骨と皮ばかりで身がうすいので これ自然に」
「それは便利じゃ」



便利じゃと言って笑った子どもの顔が忘れられなかった。
前世の記憶があるものの、自分がなぜ死んだか、どこで死んだか覚えていない。死体を探し出して供養してほしいと言う。



「まっことあんたは面白い相じゃ あんたは見えないものを見る
 闇の中がわかる
 わしの屍もいずれ見つけ出すであろうよ」





数年ぶりに本屋で見た杉本さんの本は、表紙で杉本さんの絵だとわからなかった。
似てるな、と思ってよく見たら杉本さんだった。
漫画家さんの絵はわずかな期間でがらりと変わることがよくある。
杉本さんの絵は以前とは違うけど、描き方は変わっていなかった。
杉本さんの絵はきれいになっていた。
失礼ながら、私は杉本さんの絵が綺麗になることはないと思っていた。
絵柄も含めてこれが杉本さんの作品なんだから、私はこの絵がいいと思っていた。
しかし今の絵は磨かれた玉のようだと思う。
あの頃の絵にも今の絵は繋がっていて、それが純磨され、表に出て来たんだと思っている。
それは絵だけでなく作品全体にも思うことなんだけど。
杉本さんの道はずっと続いていた。
あと、あとがきでボヤくとこも変わってないなと思った(笑

*1:白泉社刊「Rust Never Sleeps」所収